昨年の秋には、増えすぎた野生の鹿による森林への食害対策として、各地元のハンターの皆さんの協力を得て一定量の鹿が駆除されていること、及び、その肉の有効利用という位置づけで、駆除された鹿の肉を利用したステーキその他が試食に供されたりしたこと、あるいは、専門店などを通じて一般に販売されたり、実際のメニューとして料理されて消費者の食欲を満たしている様子などが、地元TV局のニュースなどで、再三、報じられたりもしていました。
私の知人にも、こうした害獣の駆除のために、日曜日を返上して加わっていらっしゃる方がおられます。もともと狩猟の領域に属することですから、専用の銃、つまり猟銃を使用してこそ為し得ること。
ですから、そうしたことに関係する免許のことなど考えると、気持ちがあるからといって、誰でも彼でもできることではありません。たいへん、ご苦労様です。
また、こうしたハンターの方々が年毎に高齢化していることもあって、害獣の駆除という観点だけからしてみると、果たして今の仕組みのままでは意図する効果を挙げるについて、将来的に悲観的な見解を述べられる方も多いように伺います。
そうした報道等に関連して、冒頭の「ジビエ」が登場するのですが、私などはこの言葉より「山肉」と聞いた方が、馴染みやすいのです。
「長野県の○○さんが、ジビエ料理に舌鼓を打った…」
といった用法ですが、この例のようにフランス語だそうです。が、遠山郷には元来「山肉」という言葉があったわけです。ですから、
「いずれか?」
を問われた場合には、やはり山肉です。
かつては、動物性たんぱく質を摂取するにあたり、当地での山肉を消費する意味は、いわゆる畜肉の消費に相当するものとして考えられていたと聞きます。
敢えて、「畜肉に代わる」としなかったのは、畜肉の代用であったり、畜肉の不足を補ったりするものとしてではなく、山肉がそれ自体、山肉として確かな食糧として位置づけられていた…ということなのでしょうか。
今日では、畜肉の普及と一般化に伴い、むしろその希少性を珍重され、山肉として独自のポジションを得たように思います。
この遠山郷を産地とする山肉が、その肉質がゆえに培われてきた食するための知恵の蓄積をして、この遠山郷に息づいています。
もちろん、当代、商品さえ確保できればインターネットなど介して、全国で手に入れることも可能です。
でも、この遠山郷の山肉を、この遠山郷の地で料理して、食する、それが最高の「美味さ」であると信じています。
どうぞ、山肉料理を賞味に遠山郷においでください。
当地で山肉料理といえば歴史のある星野屋さんが有名です。
ぜひ、コチラのリンクからホームページまでどうぞ。
⇒ 星野屋
※ なお、山肉料理につきましては、不定期にレポートして行きたいと思います。


